ねえねえ知ってた? 平成十八年七月 |
平成18年7月26日(水)
昨日は、いささか心配で落ち着きませんでした。というのは、お嬢様方が出発したのが7時40分頃。てっきり、9時半頃には帰宅すると思っていたら、人混みで歩けなかったとかで、ようやく11時頃、お戻りに・・10時過ぎに電話はあったものの、その後電話が通じず、ヤキモキしました。少しの間、優しくお説教。下駄で一生懸命走って汗だくになって帰ってきたので、しつこくは言いませんでしたが、お預かりしている手前ヒヤヒヤものでした。どうやら、夜中2時までおしゃべりが続き、(何とまあ、体力がおありなこと!)後はスヤスヤ良く眠れた模様。朝は6時半頃に起床。ピザトーストの朝食の後、いざ学校へ!「いってらっしゃ〜い」ようやくホッと胸をなでおろした次第。(そうそう、お着きの折りには桂三枝さん風に『いらっしゃ〜い』と出迎えました。)玄関で「○○旅館はいかがでございましたか?」とインタビューすると「とっても良かったです〜」との感想が・・こんなことを言われれば、大変な準備もまた苦にならなくなりそう(*^_^*)さて、ここ数日読んでいるのが「マンガでわかるお客様が感動するサービス」 ・バスが旅館を見下ろす高台に差し掛かり、ふと下を見下ろすとまだ手を振っている小豆島の旅館。 ・スーパーで鉄火丼を落として、中身が床にこぼれて困っていた時、ニコニコと文句も言わず片づけてくれた上、新しい商品を走って取りにいってくれた店員さん。 ・雨の夜、ひとりで引っ越しの荷物を運んでいたら、他の部屋の引っ越しのために来ている運送会社の人たちが荷物の前で休憩をしていた。著者が何度か荷物を運んで往復した後、エレベーターに乗ろうとすると、さっきの引っ越し屋さんが残りの荷物を持って上がってきてくれた。 ・OBだとがっかりしていたら、急な斜面を駆け上り、一生懸命草むらの中を探してくれて「セーフですよ」と言ってくれたり、ボールに付けているマークを覚えていて、前回に失ったボールを「見つかりましたよ」と届けてくれたり、他のキャディさんが手抜きをする場面を決して疎かにしない方がおられるのですね。 ・また、公衆電話しかなかった時代のこと。青函連絡船が欠航になり、函館から東京に電話をしないといけなくなった時、事情を知って、全て10円玉でお釣りをくれた売店のおばさん。今でも忘れられない想い出になっているそうです。・更には、奥さんが出産のため入院中、どうしても仕事に子どもを連れていかないといけなくなり、仕事先の近くの喫茶店に「30分置きにこのメニューを出してください」と依頼して、4才の子どもを待たせておいた。2時間もかかったのに引き取りに行くと、機嫌良く本を読んでいる。後で子どもに聞けば、店員さんが代わる代わる話しかけたり、一緒に遊んでくれたり、「えらいねえ」と誉めてくれたとのこと。しかも注文していない品まで出してくれていたと知り感激したそうです。 他にも、たくさんのウルウルエピソードがあるのですが、これらは全て、著者のお2人が実際に体験したこと。世の中にこんなに親切な人がたくさんおられるんだ!と驚きました。著者が子ども時代、百円もっておつかいに行ったら、お目当ての品が売り切れていたが、それより高い品を百円で売ってくれたおばさんがおられたとのこと。ほんと、みんな子ども時代にこういう方に出会っていたら、将来道を間違うはずもないでしょうに・・どうしましょう・・何だか全部ご紹介したいような体験談ばかり・・ この当たりで止めますが、ワタクシ思いますに、この著者のお2人は、常々「感動したい!!」とアンテナを張っているから・・或いは「感動を生み出したい!」と思っているから・・こういう親切な人々にしょっちゅう出逢えるのではないでしょうか? 「自分から発したものが返ってくる」これもひとつの法則かも知れませんね!もちろん「感動を創造する」なんて考えていない時ほど、「感動した〜」と言われた経験が誰しもおありだと思います。いずれにしても、このようなエピソードが、毎日いっぱい日本中で生まれますように・・ こちらの本もお奨めです。 「お客様の感動を設計するハッピーエンドのつくり方」 「ギフト・君に贈る豊かさの智恵」(共に平野秀典著) |
平成18年7月25日(火)
朝から、部屋の最終チェック。壁紙のめくれはないか?湯あかやカビはきれいに落としたか?部屋の香りは何にするか?そして、布団やカーペットには、ファブリーズ。(繊維の消臭剤です。) 今日は天神祭。長女の同級生3人が祭り見物の後、我が家に泊まることとなり、数日前より大掃除。ああ、腰が〜と体には堪えたけれど、おかげで我が家はスッキリ感が倍増した気分。さて、夕方5時半頃、お嬢様方、学校より直接、我が家へ到着。(奈良方面の子たちが多いため・・)お夕食には、チラシ寿司と、具だくさんのお味噌汁をご用意させていただきました。その後、何と浴衣の着付け係が・・先月、落語会のために練習していたおかげで、何とか浴衣の半幅帯も結べて「ハイ、気を付けていってらっしゃ〜い!」少し経って、私も末っ子と一緒に雑踏の中へ繰り出しました。例年は人の少ない天神橋の上から30分ほど見物したら帰宅していたのに、今年は若い彼女たちのマジックでしょうか?最も混む天満橋を渡ることに挑戦してみました。橋の上から、ちょうど船がすれ違う時に交わす「大阪締め」をしている様子を見ることが出来ました。船同士が行き交う時には、手打ちが交換されますが、天神様が乗られる御鳳輦奉安船が通過する時は沈黙するのが習わし。 打ちましょ(パン、パン)もひとつせぇ(パン、パン)祝うて三度(パ、パン、パン) おめでとうございます〜 と手打ち(手締め)をするのが、大阪締め。 さて、私も天満橋から天神橋へと、3キロほど雑踏の中を歩いたせいか、腰が限界!菅原道真というお名前も、その天神祭の起源も知らぬまま、ただ祭り気分に酔いしれているかのように見える若者達(そのように見えたのは偏見でしょうか?)を横目に、「江戸時代なら、もっと風情があっただろうに・・」と叶わぬ夢を見ながら、帰途に着いたのでありました。それにしても、お嬢様達の帰宅は遅い!明日は、早くに起きて皆で仲良く登校しないといけないのに・・でも、青春時代の想い出になるのなら、大目に見ることにしましょうか?私の経験できなかった青春時代を、彼女たちが代わりに見せてくれているようで・・毎日、勉強勉強の彼女たち、楽しいひと時を送ってくれることを願っています。今夜は、我が家で枕投げが始まるのでしょうか?それとも、疲れてすぐにぐっすりでしょうか? |
お待たせしました!
実は、18日にパソコンがダウンして以来、不老具の更新ができずにおりました。急遽、以前使っていたパソコンを取り出してきて接続。ホームページ作成ソフトやホストコンピューターにアップロードするソフトを入れ直したり・・何とか、元の状態にしようと試みましたが、何故かうまくいかず悩みの日々。今日、原因がやっとわかり、めでたく、更新再開の運びとなりました。なかなか新しい記事が出てこないなあと不審に思われていた方々には、心よりお詫び申し上げます。「致命的なエラー」表示が出て、ホームページ作成ソフトがうまく動作しなかった原因はね、解凍ソフトが入っていなかったこと・・(*^_^*)また、がんばっておもしろい内容にしてゆきますね!
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平成18年7月24日(月)
7月12日にコンサートの司会を頼まれ、あわてて皆様にSOSを発信しましたところ、温かい応援メールを戴いたり、また大阪高級葬儀鰍フ久世社長からは、サンサンを憐れみ賜うて、数々の貴重なアドバイスをいただきました。皆様のお陰様を持ちまして、何とか無事終えることができました。私が最初に「こうありたいなあ」と思ったのは、地元の専門学校のことをより深く理解していただき、孫の演奏を見守るような温かいお気持ちがお客様の心に生まれたらいいなあ・・そしてほのぼのとした雰囲気の中で、演奏者も客席も一体になったらいいなあということ。それが実現できるよう願って、シナリオをうんうんと考え込んだ数日間。緊張で胸がきゅーんとなってたんですよ。 「東京には日本で唯一の『お寿司職人』を養成する専門学校があります。また、城之崎には『旅館の女将』を育てる専門学校があるそうです。実は、このご近所にも、吹奏楽の分野では日本にひとつしかない専門学校がございます。」 から始まる学校紹介の時間を組み入れる予定でしたが、時間短縮のために、簡単にしか説明できませんでした。きっと、そういう特殊な学校が地元にあるのをご存じない方も多かったでしょうに・・(女将の専門学校のことは、久世社長に教えていただいたのですよ。)けれども、全国からやってきた学生さんたちが「大阪に来て良かった〜」と思っている気持ち、そして、7年以上も年中無休で一生懸命練習に励んできた様子は、お伝えできたと思います。 実は、第1部が20分延長し、主催者側から「演奏を20分削ってください」と開演10分前に言われ、あわてたこと・・でもその5分後に「やっぱり最初の予定でいいですよ。」と言われ、「それでは、これから50分演奏をお楽しみいただき・・」とご案内した途端、「えっ?」というざわめきがあり「ああ、やっぱり短縮バージョンにしなくては・・」と急な対応を迫られたこと・・ドキッとするハプニングもありましたが、お客様も音楽の魔法にかかって、段々ノリノリに・・結局1時間があっと言う間に過ぎるという楽しいひと時となりました。拙い司会でしたが、演奏技術に優れた学生さんたち、そして温かい大阪のおじちゃん、おばちゃんたちに助けられて、コンサート司会初体験をさせていただきました。本当に有り難うございました。 それにしても、ほんと大阪の方って、反応が分かり易い〜!と実感。(私も大阪の人間ですが・・もう、数段上を行く透明さ!)最初の「えっ?」に限らず、出たとこ勝@負ログにあった「ラッパのマーク以外にも、熊のマークなど、正露丸は30種類もあるんですよ。」とご紹介すると「ほお〜」という感動の声・・なぜこういう話を入れたかと言うと、「トランペット吹きの休日」という曲と次の曲の間に、準備の時間が必要だったので、「ラッパのマークの正露丸のラッパは何でしょう?」というクイズタイムを設けたのです。実は、これトランペットなんですね。それに関して、前日に久世社長に「正露丸の種類がたくさんあることも言ったら?」とアドバイスをいただきましたので、ちょっとおまけのお話を付け加えた次第。出たとこ様、有り難うございました! 実は、もうひとつ頭を悩ませていたことが、第1部のご講演とのつなぎ。内容が「少年犯罪で息子を亡くした母の叫び」という心が痛くなるような体験談です。でも、このお話を拝聴する内に「これから演奏する曲は、亡きご子息様に捧げます」というコメントを入れようと決心。成人なら、厳しい刑罰に処せられるはずの犯罪でも、加害者が少年法に基づく少年少女なら、過剰に保護されるという法律の欠陥があるのですね。その後の警察や検察の対応は、ご遺族の悲しみを倍増させるもののようです。「少年犯罪当事者の会」HPはこちらよりどうぞ。親御さんが書かれた「話を聞いてください」という手記もサンマーク出版より出ています。そうそう、コンサートが終わってから、講演をされた御母様にばったり。出口で手記を頒布しておられたので、手に取ろうとすると「司会とっても良かったです〜」と声をかけてくださり、思わぬ歓談タイム。法律は、不幸や苦しみを減らす目的で作られているべきですよね。一日も早く改正されますよう祈っております。 最後になりましたが、困っていた私のために、貴重なお智慧とお時間を頂戴いたしました久世社長には、心より感謝を捧げさせていただきます。本当に有り難うございました。 |
皆様へのSOS
実は先日、サンサンてるよに思わぬ一大事が降りかかりました。先月、勤務先の音楽の専門学校で「サンサン先生、学生達が老人ホームの慰問などで演奏する時、進行役をやっていただけませんか?」「私も、いつか笑いの慰問を落語家さん達としたいなあと以前から考えていたので、進行役くらいはやらないといけませんよね。」という会話をしておりました。ところが数日前のこと「今度、区民ホールでコンサートをするので司会をお願いします。」有無を言わさぬ司令が・・「えっ、いきなり区民ホールで・・ですか?」「ハイ」 時間が立つにつれ、段々後悔が・・だって、第一部に講演があって、タイトルが「少年犯罪で息子を亡くした母の叫び」続いて第2部が、コンサートとのこと。司会は第2部のみでいいのですが、講演内容の重さとワタクシのキャラと、どう調整をつければいいって言うのん?しかも日程が5日後の21日に迫っているのです!そこで、経験ご豊富な強力な助っ人軍団を思い出した次第。もし、このような依頼があった時、皆様ならどのような心構えで臨まれますか?そして、歯科医者、あ、間違えました、司会者として普段から気を付けていること等・・司会初体験のサンサンてるよにどうかお智慧とアドバイスをお授けくださいませ。(メールはこちらまで )。ご参考までに、参加者は、大阪のPTAの保護者の皆様、地元の町会、福祉行政や教育関係者の皆様などなど・・来場者の皆様と一緒に歌う曲も2曲あります。(歌詞はプログラムにあるとのこと) |
平成18年7月15日(土)
先日、書店をブラブラしておりましたら「これがホンマの大阪人」(丹波元・著)という本を見つけました。帯には「道に迷ったら、東京人は地図を見る。大阪人は他人に聞く」というキャッチコピー。こういうタイトルを付けられたら、思わず気になってしまう大阪のおばちゃん。PHP文庫514円(税別)という安さに、一冊持ってレジへ・・ 第1章:ホンネが好きな大阪人、第2章:厚かましい大阪人、第3章:新しいもの好きの大阪人、第4章:イラチな大阪人、第5章:抜け目のない大阪人、第6章:ギャグ好きな大阪人・・と6章に渡って、大阪人の傾向と対策を述べた本です。 新しいもの好きの大阪人の章には、次のような会話例が・・ 「ウチの主人、新しい電化製品買うても、よう使いこなせへんの。 通信販売で電波時計買うたのに、 毎日正午にテレビの時報に合わせんと あかん言うて、テレビにらんでるねん。」 「ウチの主人かて、私の留守中にアイロンかけてやって頼んで出かけたのに、 全然してへんの。あれだけ頼んだのに〜て言うたら『コードがなかったからや』 コードレスアイロンいうのわかってへんねん。」 「こうなったら、やっぱり主人を最新型に換えんとあかんね。」 2年ほど前に「大阪のおばちゃんは、オレオレ詐欺にかからない」というCMが、静岡県下で流れましたが、地元大阪では「大阪のおばちゃんが、皆あんな風だと思われてはかなわない!」と非難の声があがり、とうとう大阪府は静岡県に抗議をしたそうです。確かにパワー溢れる大阪のおばちゃん・・でも、その美点は余り全国に知られていないようですね。 近所に住む83歳のおばあちゃま。道で出会ったら、なかなか帰してくれません。しかも、「そうでっしゃろ?」と確認するかのごとく、ひとの手の甲をポンポン叩きながらしゃべられるので、おばあちゃまの指輪がそのたんびに当たって痛いのなんの。ああ、青あざが・・でも、このように人なつっこいので、他人も同じだと思うのでしょう。道で知らない人にでも気軽に声を掛けます。しかも、先のキャッチではありませんが「道を聞かれたら、現地まででも案内しようか!」というパワーと思いやりのあるのが大阪のおばちゃん。 更には、家の中にあるものには、生き物であろうが、物体であろうが、家族のように話しかける「擬人化現象」がその特徴。 レンジがピピピと鳴れば「ハイハイ、わかってまっせ。すぐ行きまっさかいな、ピピピを止めてや。」(レンジに音声認識機能は付いてません!)足下に転がっているものにつまづいたなら「あんた、こんなとこに転がってたらあかんがな。」(好きで転がったわけではないのですが・・)帰宅した際には、玄関の金魚に「寂しかった?賢うしてた?」(金魚がアホか賢いか、まずその基準を教えてください。)葉っぱがしおれていたら「いや、ごめん。おばちゃん、忘れてたわ。喉乾いたでしょ?」(花は根っこから水を飲むんですけど・・)また、焼き肉をしながら「おばちゃんはね、あんさんが広い牧場で元気に走り回ってたん、知ってまっせ。こないな姿になってしもてなあ。ワタシラのために、ほんまに、おおきに。」(そこまでわかってて食べる神経がわかりません!)更には、トイレで流れゆくものを見送っては「おばちゃんはね、あんさんらが立派なフランス料理やったん、知ってまっせ。こないな姿になってしもてなあ。ワタシラのために、ほんまに、ありがとね。」と手を合わす。(昨日はウドンやったでしょ!見栄を張らんでヨロシイの・・)とまあ、考えようによったら、生きとし生けるものへの感謝の精神を忘れない?大阪のおばちゃんもおられます。えっ、やっぱり大阪のおばちゃんは「ケッタイ」やて? でも、ワタクシ、哲学的思考は、日本共通語でいたしますけれど、マイナス思考になりそうな時には、大阪弁をわざと使うようにしているんですよ。皆さまも部下がモタモタしている時など、イライラすることもあられるでしょう。 そういう場合には、是非このフレーズを・・ ちんたらちんたらしとらんと、ちゃっちゃとやんなはれっちゅうねん 通訳いたしますと、「そのようにごゆっくりなさらずに、早くなさいませと言うてますのよ。」少しは、イライラが収まるのではないでしょうか? |
平成18年7月10日(月)
桂三枝師匠の創作落語に「メルチュウ一家」という噺があります。田舎でひとり暮らしをしているおじいちゃん、息子さんが心配して携帯電話を持たせたところ、トンチンカンなメールが送られてくるという爆笑話。落語には珍しく、演者のバックに、おじいちゃんの送ったメールの内容が表示され、漢字の変換ミスのおもしろさが伝わる工夫がされています。メールが普及してから、「誤変換のおかしさ」という新しい笑いの世界が生まれました。昨年、「ゆかいな誤変換」という本が出版されたの、ご存じでしょうか? 今、髪とかしてる → 今、神と化している という有名な誤変換はこの本が出所ですが、他にも、 お年玉はだいぶ使った → お年玉は大仏買った (家の中に置かれへんよ!) 君はボクが救う → 黄身はボクが掬う (彼女が溺れているのに、黄身と白身を分けてる場合とちゃいまっせ!) 今日中に返信します → 恐獣に変身します (明日で結構です!) かと思えば、 君と結婚したい→君と血痕死体・・・松井三振だ!→松井さん死んだ!・・メチャクチャ安いし→メチャクチャや水死・・とまあ笑えない誤変換も・・(内容の一部はこちらやこちらで・・)(財)日本漢字検定協会からも「学べる変換ミス」という本が出ています。 ところで、皆様は「幸福のメール」というのを受け取られたことはございませんか?いくつかの電器メーカーを経由して全国に出回っている「笑える話のオンパレード」です。私のところには、数年前に学生時代からの友人が送ってきてくれました。不幸の手紙(メール)と違って、読んだ人が必ず笑うというハッピーメール!こういう内容なら、全国を駆け巡って欲しいですね。 それに対して「恐怖の手紙(メール)」も世の中には存在するようです。随分前に、「日本一短い母への手紙」という本が話題になりましたね。そのパロディでしょうか、「日本一怖い愛人からの手紙」という本が出ているようです。たとえば、「大切な旦那様と結婚指輪をお返しします。これからは女の家で指輪を落とさないように注意したほうがいいと思いますよ。」という内容の手紙。うーん、怖いですねえ。 (大阪のおばちゃんからのアドバイス・・・愛人の家に指輪して行きなちゅうねん!) 願わくば、この手紙さえあれば、どんな苦しい時でも生きてゆける〜と感動するような手紙を頂戴したいもの。昨日は、「運命を変える言葉の力」(井形慶子著)という本を読んでいました。その中に著者の体験された感動秘話が・・スコットランドにほど近いマル島という島で、ガソリンスタンドに立ち寄った時のこと。70代半ばの店主が「今日はクリスマスよりめでたい結婚記念日なんだ。一緒に祝ってくれ!」と釣り銭とチョコバーを渡してくれました。「それなら、奥様にもおめでとうを言わないと・・」 「それはできない。とうの昔に病気で死んだからね。大丈夫だよ。彼女がいなくなって30年以上も、こうしてひとりでやってきたんだから・・これを見てくれ "May I see you at the bay before sun-down. Mag" 『日暮れ前に入り江で会ってもらえますか』メグ・・ このメモをもらって二人で初めてデートした日に結婚を決めたんだ。僕の一生の中で最も幸せな瞬間だった。これを見るたび、あの日の感動を思い出すんだ・・だから、結婚指輪よりも大切なものなんだ」 一枚のメモから始まった幸せな想い出に支えられ、たった一人で生きる彼・・その生き様に衝撃を受けた。たったひとつのメッセージが人間の生涯をも支え続けるとしたら、書くことの意味は計り知れない。 と、長いイギリス生活の視点から、日本人とイギリス人の恋愛観・結婚観、そして手紙の大切さをこの本の中で語っておられます。欧米ではベッドの横に手紙を入れる木箱が置かれているそうですよ。そして、時折出しては、その方の心に触れる・・手紙は、時空を超えて生きるエネルギーを与えてくれるからなのでしょうね。自殺を考えていた少女が、自分の胸の内を聞いてくれそうな牧師さんをふと思い出し手紙をやり取りする内に、どんどん元気になっていったというエピソードが、それを物語っています。更には、同時多発テロの乗客が家族に送ったメッセージ、日航墜落機に乗り合わせた方の遺書、特攻前夜の若者が遺した母への手紙・・伝える相手がいてくれることが恐怖を和らげる事実・・また、ある老人のご生涯を優しく語る牧師さんの手紙が、父親の最期に会えず悔やんでいた息子さんの心を癒した話には、正に、日本トータライフ協会の皆様や久世塾生の皆様が、故人やご遺族に対してプレゼントされているお心遣いと全く同じ優しさを感じました。「人は自分が思っている以上に、ずっと周りから愛されている。」そのことをわかって欲しいというメッセージが、「運命をかえる言葉の力」という本に込められていて、今更ながら手紙の魅力を知った気分です。 皆様にも、「取って置きの手紙」をもらった想い出がおありでは?でも、私には、心も溶ろけるようなラブレターを戴いた経験は残念ながら無いのですよ。人生を終えるまでには、一度は読んでみたいものです。どんな気持ちでしょうねえ。「どなたか、私に合いの手を〜」チャチャンチャン・・違うっちゅうねん!「どなたか、私に愛の手を〜」 でも、井形さんはこう書いておられます。『本気で書いた手紙を読みとってくれる男性こそ、私にとっては全部の力で愛せる人だった。そして、そんな人には愛を育て、持続させる力を感じた。文中に隠された大切なメッセージを読み落とすことも決してない人・・』 もらうことだけが幸せ・・ではないのかも知れませんね。でも、世の男性の皆さん、できれば想いは言葉にして表現した方が、奥様方には受けはいいようですよ! さて、男性からのラブレターには恵まれませんでしたが、今年の誕生日には、子どもたちからジジジーーンとくる内容の手紙をもらいました。彼らからの手紙に、これほど感動したのは初めてのこと・・長女「ここまで、育ててくれてありがとう。お母さんのおかげで正しいことがちゃんと身についてきたと思います。お母さんが世の中の役に立つことができるようフォローするからね・・」(*^_^*) 次女「私にとっては100点中、100点のお母さんやねん。ほんまに心の底からメッチャ大好きやねん!」(^_^)v 長男「ラクゴうまいね。このさくらフブキちらせるもんならちらせてみろ」(^_^;) それぞれに最高のラブコールを綴ってくれました。 でもね、本当の愛って、立派な姿を見せるだけではなく、魂の成長のために、反面教師となって立ち現れる場合もありますよね。父の葬儀にはご縁がありませんでしたが、母の棺には、単なる綺麗事ではなく、子としての本音を書いた手紙を入れました。でも父も母も、光のみならず影も含めて丸ごと子に示してくれました。考えようによったら、飛びっ切りの絆だったと言えるかも知れません。だって、親の人生の全てを受け止める力を育むことが出来たのですから・・そして、格闘しつつもその中から学び、最後に、心の奥深くから溢れてきた感謝の想いを綴れたこと・・家族がたどった歴史を振り返りながら、そのドラマに又、感動の私でした。けれども、私が死んで母と再会し、その手紙を見せられた時には、更なる感謝を追加するつもり・・その時に渡す手紙を、私は旅立ちの品に必ず加えることでしょう。次の言葉を添えて・・ あなたのお陰で本当に幸福な人生を送ることができました。 やっぱり、あなたの娘で良かった・・ 今まで、多くの手紙を書き、また頂戴してきました。やはり手紙(心を込めたメール)は「生かされた証」だと思います。今年になってからは、このHPを通じて新たなご縁が広がりました。落語や不老具を読んで送ってくださる感想メールは、私に「人の心の温かさ」を教えてくれて、「また頑張って書くぞ!」と思わせてくれる、何よりのチオビタドリンク。(誤変換すると、「血帯びたドリンク」になり、口にするのをためらってしまいますが・・)印刷して大切にファイルに保存していますが、おばあちゃんになってから読み返せる宝物が、また増えました。皆様、本当に有り難う御座います!そのお気持ちにお応えしたく「皆様の毎日が幸せでありますよう・・」男性女性関わらず、ラブレターを出す気持ちで毎回綴っているんですよ。最後に、このHPを開くきっかけを創ってくださった久世栄三郎様に特別の感謝を捧げながら、本日の不老具を閉じたいと思います。 合掌 |
平成18年7月7日(金)
昨年の7月7日は、朝から心がザワザワとして落ち着かない気分でした。すると、ロンドンで爆弾テロがあったとニュースで知りました。昨日はまた、北朝鮮が何を考えているやら、ミサイルを7発も・・同じ地球人として恥ずかしい限りです。来年の7月7日こそは、心穏やかに迎えることが出来たらと願って・・次のような小咄を創ってみました。
短冊には全部書けないので、代わりにこの不老具に記すことに致しましょう。
地獄の一丁目での立ち話 鬼1「兄貴、最近ヒマでんなあ。どないなってまんねん。ここんとこ亡者が さっぱりやって来まへんで。」 鬼2「お前、知らんのかいな。極楽ではお釈迦様をリーダーに 『七福ブラザーズ』ちゅうユニットが結成されて、全世界を 講演旅行してはるちゅうの。」 鬼1「何でんねん。『七福ブラザーズ』って。七福神ちゅうのは聞いたこと おますけど・・それが、亡者が地獄に来ないのと、どういう 関係がおまんねん?」 鬼2「あのなあ、地上では、アメリカの世界貿易センターに飛行機が 突っ込んだり、バーミアンの大仏はんが爆破されたり、 宗教の違いが原因の内戦やテロがしょっちゅうあったやろ。 そのお陰で、ちょっと前までは地獄は大盛況やったんや。けど 『仏の顔も三度』と言われて寛容で名高いお釈迦様でも、さすがに 大仏爆破にはプチーーンと切れはったそうや。 『もう黙ってはおられない!』と、イエス様やら孔子様やら、地球の 首脳陣を緊急に招集して、対策会議を開かれたそうや。」 鬼1「はあはあ、それで何を話し合いはったんでっか?」 鬼2「細かい教義の違いで対立していては、本来の宗教の使命は果たせない。 人間の心には、どこの国に生まれようが、何の宗教を信じていようが 『良き思いには良きエネルギーが心に注がれ、悪しき思いには 悪しきエネルギーが吸い寄せられる』という共通の性質がある。 この心の法則に気を付けて生きること、つまり、 自と他の心に良きエネルギーが入る方向で思いと行いを選んでゆく事 が、真の宗教生活であると人類に理解してもらうのだ!たとえ教義が 殺人を正当化していても、それが他人の心のエネルギーを奪うなら、 決して正しい行為とは見なされない!という事を全世界の常識に しなければならんのだ! そのためには首脳陣こぞりて『七福ブラザーズ』を結成し、全世界を 講演して歩こうではないか!と決めはったそうや。親分が仲良うしてる 姿を、まず見せんとあかんさかいになあ。ほいで、何でブラザーズ ちゅうかと言うと『人類皆兄弟』という意味を込めてはるらしい。」 鬼1「そらまた、地球始まって以来のビッグイベントでんなあ。」 鬼2「お前、感心してたらあかんがな。そのせいで、人間どもが、 『こら、皆で仲良うせなあかん』と争いを止めてしもた。 しかも、『笑いや感謝や思いやり』といったプラスの思いの 大切さに気付いてしもたんやで!一体どないすんねん?」 鬼1「そら、えらいこっちゃ。ワテらこのままでは失業ですわ。で、 そないな余計なことをしよる『七福ブラザーズ』のメンバー ちゅうのは、誰でんねん。」 鬼2「お釈迦様にキリスト様、孔子様にマホメット様、日本からは聖徳 太子様、それに・・七福神にも女の神さんがいてまっしゃろ。 そやから天照大神様も『では、ワラワもひと肌脱いで・・』と ボランティアで参加してはるそうや。」 鬼1「えっ、天照さまが・・ひと肌脱ぎはったん・・ いやあ・・見たかったなあ」 鬼2「アホ、何を想像してんねん。ひと肌脱ぐちゅうのは、 協力するちゅう意味や!」 鬼1「そうでっか?そやけど、七福ブラザーズ言うてんのに、 1人足りへんのとちゃいますのん?」 鬼2「そうそう、後の1人は、本家本元の七福神から、えべっさんが 駆け付けて『七福ブラザーズ』を結成してるそうや。」 鬼1「何でまた、戎さんが選ばれはったんでっか?」 鬼2「全世界旅行には、宝船を借りて船旅をするちゅうので、途中で 食べ物を調達せんとあきまへん。それで、釣りが得意な戎さんに 白羽の矢が立ったとまあ、こういうワケや。」 鬼1「はあはあ、鯛を釣って、おかずに出す魂胆でんな。そやけど お釈迦はんは、精進料理しか食べへんのとちゃいますのん? 何でもイエスのイエス様かて、さすがに「鯛の刺身」にはノーと 言いはりまっせ?」 鬼2「そや。そこが問題やねん。孔子様は絶対中華料理や言い はるし、皆さん、好みが違うさかいに、えべっさんも苦労 してはるらしい。しかも、イエス様は日本で講演する時は、 ソバやうどん、イタリアではスパゲッティ、中国に行った時には ラーメンにしてくれ・・と、どうも偏食傾向があるらしいからなあ。」 鬼1「そらまた、何ででんねん。」 鬼2「アー、メンが好き〜てな。」 鬼1「どっかで聞いたようなギャグでんなあ。」 鬼2「まあ、それはええとして、実はワシこの前、閻魔様に呼ばれてなあ。 『このままでは、地獄はどこぞの遊園地みたいに閉鎖されてしまう。 こら、お前ら、地獄にも人を呼ぶアイデアを考えてこい!』と 命令されたんや。」 鬼1「人を呼ぶアイデアねえ。で、どないしはったんでっか?」 鬼2「それで、しばらく地上に出張して、どういうところを人間どもが 好むのか研究してきたんや。」 鬼1「へえ、どこ行ってきはりましたん?」 鬼2「最初に行ったのが、寄席や。変装して入ったんやけど、つられて 思わず笑ったら、何や身体が軽うなってしもて・・このままでは 地獄に戻られへん思うて、あわてて飛び出したわ。」 鬼1「そら、あきまへんがな。そないな悪所に出入りしなはんな。」 鬼2「次に行ったのが、ディズニーランドや。町を歩いてた若い子に アンケート取ったら、ディズニーランドに何回も行きたいわあ 言うてたさかいなあ。」 鬼1「で、結果はどないでしてん。」 鬼2「いやあ、楽しかったわ。もう一回行きたいなあ。あのお姉ちゃん、 親切やったなあ。ワシがキョロキョロしてたら『お困りですか?』と 案内してくれたしなあ。ワシも地獄をリストラされたら、 ディズニーランドで働こかなあ。サービス精神が身につくで。」 鬼1「サービス精神って・・そないな危険思想に染まったらあきまへんて。」 鬼2「けど、人に親切にするて、ええ気分やったで。ディズニーランドの 中でなあ、走ってた思うたら、ワシの目の前でポテンとこけた女の 子がいたんや。起こしてあげたらニコッとして 『おじちゃん、有り難う!』 と言うてくれてなあ。かわいらしかったわあ・・ そや、大阪にも行ったで。UFJやったかな?ちゃうわ。 USJちゅうとこがあるて聞いたからな。」 鬼1「何ですのん?USJて?」 鬼2「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン。略してUSJや。人気の高い 映画をテーマに造った娯楽施設やがな。それで帰ってから、 こんなとこありましたて、閻魔様に報告したら、『USJ?おお 地獄にピッタリじゃ。それを地獄にも造ろう』ちゅうことに なったんや。」 鬼1「そらまた何ででんねん。」 鬼2「ユニバーサル・スタジオ・ジゴク こちらも略して、USJやさかいなあ。 それで、ヒマでプラプラしている鬼どもを集めて工事を始めようと この前、起工式をやったとこや。それで、どんなアトラクションを 提供するか、今、企画会議の真っ最中でなあ。たとえば、 ・戦争を体験できる『地獄の黙示録』ツアー。 ・史上最恐のお化け屋敷 『オーメン』の館、それから、 ・楽しく遊ぼう『失楽園』なんかが候補に上がってるんや。」 鬼1「あのねえ、兄貴。何もわざわざ大金つぎこんでテーマパーク 造らんでも『地獄の黙示録』の代わりには阿修羅地獄が、 『失楽園』の代わりには色情地獄がありまんがな。 阿鼻叫喚地獄に行ってみなはれ。 『オーメン』なんてチョロイもんやて。どれも、古い歴史を誇る ワテら自慢のテーマパークでっさかいなあ。」 鬼2「それも、そうやな。ほな、どないしたらええんやろ。」 鬼1「兄貴、ちょっと耳を貸しておくんなはれ。」 鬼2「何やねん。急に小さい声で・・」 鬼1「人間を地獄に呼び込むええ考えがおまんねん。」 鬼2「何や、ええ考えて?」 鬼1「あのね、七福ブラザーズの宝船を魚雷で撃沈しまんねん。」 鬼2「えーーっ、お釈迦様やイエス様を・・そ、そ、そんなんしたら、 地獄に堕ちてしまうがな。いややで、ワシ。」 鬼1「兄貴、ここは地獄でっせ。」 鬼2「あっ・・ほんまや。住めば都・・と思てたわ。」 |
平成18年7月4日(火)
昨年は、ワタクシ生まれて初めて祇園祭を見物してきました。大体、人混みの多いところが苦手なワタクシ。すぐ目と鼻の先で行われる天神祭でさえ、遠くから花火が見られたら満足というタイプ。ですから、もうしばらくは行く予定もパワーもありません。けれども、関係者の皆様は、17日の山鉾巡行がクライマックスとは言え、この1日から綿密なスケジュールで準備を進めておられるようですね。八坂神社のHPの「祇園祭のご案内」という文字をクリックすると、その詳細が見られます。それにしても、ひとつのイベントを成功させるためには、多くの方々の汗と涙とエネルギーが注がれている・・ほんとに、頭の下がる思いが致します。
さて、今日はPTAで企画された「アロマセラピー講習会」に参加。関心が高いようで、50名ものお母さん方が、アロマ石けん作りに取り組まれました。今回は初めて講習会を準備する立場でしたので、会場の設営、お茶の準備、赤ちゃんのお世話、BGM選び・・裏方の仕事の多いことにビックリ!けれども、「子育て中のママ達に優雅な一時をプレゼント」したくて、サービス精神満点の委員さんたち大奮闘!皆様にとっても喜んでいただけました。また、講師の先生のユーモアあふれる解説も好評で、「アロマあ!とビックリするほど、たくさんの効用が・・」不眠・更年期障害・頭痛・生理痛・花粉症や鼻詰まり・乗り物酔い・筋肉のコリの緩和、血圧降下、静脈瘤の予防、蚊よけ、カビよけ、消臭・・更には夫婦げんかの解消にも良いとか??(試された方は、ご報告くださいませ)ペパーミントには、O-157を殺菌する力もあったのですね。また、ティートリーには水虫やインフルエンザの予防にも効果が・・ 最近では、ホスピスなどで末期の方々の心の安らぎのためにアロマが活用されるようになりました。元々、アロマはヨーロッパでは医療目的に使われていたのです。家庭で楽しむだけでなく、全ての病院が、優しいアロマの香りに満ちた場になればいいですね。アロマの効用の詳細をお知りになりたい方は、こちらをどうぞ・・ 4月14日の不老具では「白檀の香りがアルファ波を増やす」と書きましたが、白檀(サンダルウッド)に限らず、森の木々が出す香り(フィトンチッドと呼ばれテルペン類などから成る)は、心身の健康にとても良い影響があるのですよ。森林浴という言葉がありますが、たとえば「タイワンヒノキ」から出る木の香り(フィトンチッド)には、α波を増やし、鎮静作用をもたらす働きがあるとか・・アルファ波を誘因するお仏壇のお線香やお鈴だけでなく、スギやヒノキといった天然材で作られた家が減ったことも、現代社会のストレスを産み出しているのかも知れませんね。 さて、調べていく内に、驚いた史実が・・日本に初めてお香を伝えたのは、その昔、中国に渡ったお坊様かしらと思っていましたが、何と「海」であったことを知ってビックリ!!何でも、推古天皇の御代に、淡路島に沈香の香木が流れ着き、偶然に、住民がその木を燃やすと何とも良い香りが・・早速、朝廷に献上されたそうです。淡路島はその昔、若狭と同様、朝廷に食材を献上する「御食國」(みけつくに)と呼ばれる土地だったのです。ですから、珍しいものが見つかれば、即、朝廷へというのが決まりだったのでしょう。 白檀には、正常な木の中に香り成分が含まれていますが、沈香(沈水香木)の場合は、傷が付いたり虫に食われた箇所を護るために木が樹脂を出し、それが香りを放つのですね。その貴重な箇所を見付け出し、香木として取引されると知り、目からウロコが落ちました。普通、木は水に浮きますが、香り成分の樹脂が特に多いものは重いので水に沈みます。それには、沈香の中でも「水沈」と呼んで高い値が付けられているそうです。それにしても、傷ついても尚、世の中の役に立つものを提供できるなんて!うーん、何という素晴らしい生き方!と感動したサンサンでございました。 そういう歴史的な背景はありましたが、淡路島でお線香が作られ始めたのは、つい150年ほど前のこと。堺から製造技術を学び生産が開始。戦災に遭った他の産地に代わって今では、淡路島が線香の全国シェア70%を占めています。お線香の町、一宮町には、いろいろな香りを体験できる娯楽施設があるんですよ。別に、兵庫県観光課の回し者ではありませんが・・・一宮町の「パルシェ香りの館」へはこちらの地図で・・ 余談ですが、実はワタクシ、母の棺には、京都の香木店から取り寄せた白檀チップを袋に詰めて、お顔の横に入れました。もちろん、長い間お世話になった身体が荼毘に付される時には、霊となった母は別の場所にいるでしょうが、せめて白檀の香りが煙に乗って、母の元に届けばいいな・・という気持ちがあったからです。単にふと思い付いてしたことでしたが、お釈迦様が白檀の棺に収められたという記述が仏典に残っていると知り、またまた驚いてしまいました。参考文献:小学館日本大百科全書より 白檀の香りは仏典では菩薩の堤心の如し(華厳経)とされ、釈迦は臨終の際、弟子の阿難にビャクダンの棺に納め、ビャクダンなどの香木を薪にせよと命じた(中阿含経)。中国には仏教とともに知られ、インドから輸入、沈香に次ぐ香木であった。法隆寺宝物館の香木には古代ペルシアのパフラピー文字が刻まれ、ソグゾ文字の焼印が押されてあり、7〜8世紀の東西交易の描写があり、法隆寺の九面観音像、和歌山県金剛峰寺の枕本尊はビャクダンで彫られている。 聖徳太子様の亡骸からは、いつまでも、高貴な香りが漂っていたとか・・淡路島から献上された香木を「沈香」と同定し、仏像を彫らせたという伝説のある方は、やっぱり違いますね。サンサンの場合は・・そうですねえ。「嗅ぐと笑いが止まらなくなる香り」を放つ人間になりたいものです。 |